価格:2500円(税抜き)
発売元:徳間書店
解説:橋本治
版画:宮崎敬介
サイズ:四六判
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1971年から1986年までの15年間に書かれた短編を集めた中世小説集。
方丈記にも記されている安元の大火を扱った『酔漢』、傭兵隊長の存在を通じてヴェネチアという都市国家のありようを描いた『傭兵隊長カルマニョ−ラの話』の2編を除くと、残り5編(『至福千年』『ある法王の生涯――ボニファティウス八世』『方舟の人』『メノッキオの話』『聖者の行進』)はキリスト教を題材としている。
いずれの作品にも、人間の愚かしさはどこから来て、どのように世界を覆い尽くしてしまうのか、という問いかけとともに、中世を極限まで生きた強烈な人間像が描かれている。
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