宮崎駿監督作品『風立ちぬ』

プロダクションノート

 
飛行機 浮遊感
「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「魔女の宅急便」「紅の豚」……宮崎作品の映像的醍醐味の一つに主人公たちが空を舞う、圧倒的な浮遊感があるといえる。「風の谷のナウシカ」から約30年。観る者は、主人公たちとともに空の旅を楽しんできた。
「風立ちぬ」には、“飛行石”も“魔法”も出てこない。しかし、今作でも過去作品同様、空のシーンが多く描かれているという。
空、飛行機、恋、たばこ…。宮崎監督が大好きなものがたくさん詰まった作品がここに完成した。

宮崎駿とスティーブン・アルパート
2011年の暮れまで、スタジオジブリでスティーブン・アルバートさんという方が働いていた。海外事業部に所属し、宮崎監督が海外に行く際には必ずアテンドし、いつしか仕事を超えた友人になっていた。家庭の事情でアメリカに帰国するアルパートさんに似顔絵をプレゼントしようと、宮崎監督は何度も挑戦するが、帰国当日までに満足のいく似顔絵を描くことができないままアルパートさんの帰国の日となった。そして次の年。「風立ちぬ」の絵コンテの中にアルパートさんが描かれていた。
描けなかった似顔絵を絵コンテに登場させた宮崎監督。そしてそのキャラクターに声を吹き込むためだけにアメリカから来日したアルパートさん。2人の友情が作り上げたキャラクターは二郎と菜穂子を結ぶキューピット役を担い、そして世情を表現する重要な役となって完成した。
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