**「もののけ姫」キャンペーン・伴田(ともだ)さんレポート**


97.7.14(月)青森
 「もののけ姫」が大ヒットの中、第3次キャンペーンが始まる。伴田さんから第1日目の報告の電話があったのは、14日の夜の10時ちょっと過ぎ。今までに比べると一段と時間が早い。「みんなにメシとパチンコの話しかないじゃないか、と言われ心の中で泣きました。」「今日から心を入れ替えてキャンペーンの報告をすることにしました」ということです。
 14日朝JAS213便、9時45分羽田発の飛行機で青森へ。「ジブリに7時30分にハイヤーをよこしてほしい」との宮崎監督の要望だったので、ハイヤーがジブリに監督を迎えに行く。ハイヤーの運転手さんは裏道をよく知っている人だったのだが、今日は行く道、行く道混んでいて、結局羽田に着いたのは9時35分過ぎ。空港では、鈴木プロデューサー、伴田さん、「プレジデント」の記者2名(再び密着取材のため)が監督を待っていた。伴田さん「監督、お疲れのところごめんなさい」と心の中で思いつつ、全員ダッシュで飛行機に乗り込む。ギリギリセーフ、危ないところでした。
 1時間弱で青森空港着。日本テレビのスタッフが8月9日の特番収録のため、宮崎監督一行を待ち構えており、青森でのキャンペーンは空港での照明とフラッシュの嵐から始まった。
 青森での取材は13時からだったので、「本当ならゆっくり見たいが、表敬訪問ということで行きましょう」という監督の一言で、三内丸山遺跡に行き、縄文時代の遺跡を見る。
 昼食もここでとることに。宮崎監督は塩ラーメンと焼きそば、鈴木プロデューサーと伴田さんは醤油ラーメン、全員ラーメンにゆでたまごを入れる。「これを入れると豪華になる」と監督のお言葉です。伴田さんは、これだけでは足りないのでフランクフルトを食べ、鈴木プロデューサーと一緒に、デザートでソフトクリームを食べる。ソフトクリームは鈴木プロデューサーの好物らしい。このレストランでは中に猪の肉が入った、その名も「縄文ラーメン」というラーメンがあるのだが、誰一人興味を示さず。
 13時から取材のため、「時間があればゆっくり見たい」という監督の言葉を残し、三内丸山遺跡を後にする。青森放送で東奥日報の取材。ディダラボッチ登場。今回着ぐるみを着たのは、上半身裸でトランクスいっちょうの、生身で勝負のアルバイトくんでした。
 鈴木さん達には内緒なんですが、伴田さんはキャンペーンの旅費の仮払い申請書を出すのを忘れてしまい、この時点での所持金がわずか2万円ばかり。取材が行われている間に近くの銀行に走り、とりあえず自分の預金からお金をおろしてきたとか。これが鈴木さんに知られると、また伴田さんがいじめられてしまうので、とりあえず、キャンペーンが終わるまで内緒にしておきましょう。
 青森放送ラジオ「あおもりTODAY」収録。この番組は25年続いている長寿番組で、宮崎監督は「月曜ラジオバザール」に出演。パーソナリティは、夏目洗光さんと麻生詩織さんのお二人。麻生さんは演歌歌手だそうです。伴田さんが言うには、麻生さんは変わった人で、「宮崎監督の目がかわいい」とか「好きな食べ物は何ですか」など、今までのキャンペーン中に出なかった、素朴で変な質問をしていたということです。
麻生さん 「好きな音楽は何ですか?」
宮崎監督 「特にないんですけど、聞き出すと同じ曲を何遍も聞くんです。」
麻生さん 「演歌は?」
宮崎監督 「全く聞きません。」
麻生さん 「私、演歌歌手なんです。」
宮崎監督 「それは失礼しました。」
など話ははずみ、15分の予定だったのだが、30分強の生出演に。横で見ていた伴田さんは、この後の番組構成はどうなるんだろう、と心配し「押してるけどいいんですか」と聞いたのだが「いいんです」というあっさりとした返事が返ってきて、「この後の構成は…」と気になりながら、番組は進んでいった。
 1時間休憩。せっかくの青森ということで、ねぶたまつりのねぶたを作っている作業現場を見学に行く。アスタムという場所で千葉作竜さんというねぶた作りの職人さんに会う。12才の時からねぶたを作り始め、今や50才。32年間もねぶたを作っている大ベテランの千葉さんにいろいろなお話しを聞かせてもらう。
 その後、パチンコへ、時間もなく全員バツ。
 16時30分から青森放送にて、「出会いふれ会い生てれび」の打ち合わせ。好視聴率の人気番組だそうです。この時点で、宮崎監督の出番が17時30分頃だと判明。「もう少し、パチンコができたのに」と悔しがる鈴木プロデューサー。ディダラボッチもまたまた登場。中に入っているのは例のトランクスいっちょうのアルバイトくんです。彼の協力もあり無事番組終了。
 各メディアのトップ媒体の取材をこなし、今日は6時前には取材が終わる。そこで、「雪辱戦だ」ということで、昼間のパチンコ屋へ再度乗り込む。鈴木プロデューサーはツキに見放されたのか、全くフィーバーかからず。「いくらつぎこんでいるのだろう」伴田さんは心の中で思いつつ、聞けなかったそうです。宮崎監督も全くフィーバーかからず、途中で散歩に行ってしまう。伴田さんは絶好調で3回フィーバー。青森放送で合流した整体の先生はスロットでコインをじゃらじゃら出して大喜び。
 車で、ホテルに移動。海沿いの眺めがすばらしく良い所だそうです。
 夜は、宮崎監督、鈴木プロデューサー、伴田さん、東宝映画営業部の南川さん、整体の先生の5人で部屋で和食を食べる。劇場成績がホテルに届いており、成績も上々。伴田さんも、明るい気持ちでキャンペーンに同行できると喜んでいました。
 それから、伴田さんより怪情報が。関西支社の「孫くん」こと豊田さんが東北のどこかで現われるらしいというのです。まだ、はっきりしてないのですが。大きなバックにお茶と雑誌とゲームを持って、監督一行と感動の再会ということになるでしょうか。キャンペーン続報をお待ちください。

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