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2006年5月31日

ストーリー

ジブリがいっぱいCOLLECTIONスペシャル「種山ヶ原の夜」 ストーリー

この物語は東北地方が飢饉に苦しみ、暮らしが貧しかった頃のお話です。
岩手県北上山地の種山ヶ原の高原の片隅で、3人の農夫たちと早朝からの草刈に備えて
一晩を過ごしていた伊藤青年は、夢を見ます。
夢の中で伊藤青年は、営林署の職員と木炭を焼くために払いさげてもらえる場所について
やりとりをします。
と突然、楢や柏や樺の樹霊たちが現れます。
樹霊たちは伊藤青年と、山の木を伐るかどうかをめぐってやりとりをします。
木々がしげり“こもん”とした山は伊藤青年にとっても、水が沸き、アケビやキノコがとれる
豊かで「立派」と感じる風景でした。
けれど、その木を伐って木炭を焼かなければ生計が立ちません。
木を伐ることに異議を唱えていた樹霊たちも、最後には「それなら木を伐ってもしようがない。
でも、いい木炭を焼いてくれ」と答えます。
この世に生きているのは人間だけではないことを宮沢賢治が伝える、不思議な一晩の夢の物語。