2008年04月
4月1日(火)
今日は、朝から、ジブリとジブリ美術館合同の入社式。そうなんです。ジブリでも世間並みに入社式などというものが行なわれたのです。今年は、わけあって人数が多く、場所は、最近出来たばかりの“はなれ”で行なわれました。宮崎監督や鈴木プロデューサー、そして星野社長のあいさつと、全員での写真撮影。こういう時は撮影部の薮田さんがお出ましです。高いところからの集合写真ということで、ご覧のように山にのぼって撮影。その仕上がりは?
とにかく、天気も良く、気持ちの良い入社式となりました。
「杭の上に立ってがんばる薮田さん」
4月2日(水)
いよいよ、最終カッティングを4月下旬に控えている為、制作部ではそれに合わせたスケジュール調整に追われている。動画作業中カットの中でカッティングまでに間に合わないカットが無いかを再度確認する制作部仲澤。現在65カット程動画作業中のカットがあるのだが、現時点でカッティングまでに間に合わないモノもチラホラと・・・。
今後上がってくる作監上がりは全てカッティングに間に合わせなければいけない事になるので優先カットを決め、できる限りの素材を動撮に持っていきたいと思っている。勿論、撮影まで持っていけるのがベストなのですが・・・
ところで、五反田イマジカでは、19日から劇場でかかる「ポニョ」の予告編1の初号が行なわれる。動くポニョの姿が初めて見られるということで、朝イチにもかかわらず関係者100人が集合する。観終わった人々の反応は、「感動しました」「これ以上、見せないで」などさまざま。終わっても、なかなか席を立たない人たちに、手ごたえありと感じたひと時でした。
「始まる前。鈴木さん緊張の一瞬!?」
4月3日(木)
本日上がってくる作監上がりの内容を見て、つくづく恐ろしい作品だなと痛感させられる制作陣。枚数は400枚弱!!これまで「ポニョ」の1カットの動画枚数が1600枚、900枚などのカットがあったので400枚はそこまで多く感じないかもしれません。しかし、作画内容はかなりハードな内容!原画のFさん担当のシーンで今作品の見せ場の一つとも言える内容!作画内容に関しては今作品1・2を争うモノになっています。動画を担当するのはこれまでも数々のジブリ作品で化け物カットといえる内容のモノを上げてくれているアニメーターSさん!
Sさんのスピードなら4月末まではかからないと思いますが、内容が内容なので油断は禁物、仕上げ以降の作業も当然時間がかかるので少しでも早いアップを期待している制作部なのであります。
4月4日(金)
演助から背景の上がりを受け取り、ノートに記入しようとノートを開いたところ改めて残カット数が僅かな事に気付き、じんわりと嬉しさを感じる制作。いよいよ1139カットまで残り50カットです!
「赤いラインの引いてある所が1139カット目!(ちなみにこれはレイアウトのノート)
背景もここまで到達するまで、もう一頑張りです」
星野さんのところへ鈴木さんがやってくる。何の用事かと思ったら、「ポニョ」の外国語タイトルも日本語にあわせて手描き文字にすることになったため、社内でオーディションを行なっているとのこと。星野さんも、さっそく手描き文字にチャレンジすることに。しかし、結果は、鈴木プロデューサーの圧勝に終わる。鈴木さんは、これまでもずっと、ほとんどのジブリ映画のタイトル文字を作ってきた人なのです。
「星野さんも、よろしく」
4月5日(土)
朝から監督と制作渡辺さんが何やら相談中。どうやら、「ポニョ」のエンドクレジットの表記の仕方について相談しているみたいです。今作品のクレジットの表記は今までの作品とは違った形式になる予定。どのような形になるのか本編も勿論ですが、その完成が楽しみな所であります。
本日は毎年恒例のお花見弁当が支給される。スタッフは2時間の特別休憩時間を利用して小金井公園まで行く人、席で雰囲気台無しで弁当のフタを空ける人、それぞれです。
ちょっとだけ「ポニョ」の追い込み!!という現実を忘れて、ハラハラと散る桜の木の下、花見弁当を頂くジブリスタッフなのでありました。
「上石神井にあるお弁当屋さんから届けてもらった、とってもおいしいお弁当です」
「小金井公園は桜祭の真っ最中。すごい人手でした」
4月7日(月)
再来週に迫ったR-5・6のカッティングの素材MTGを行なう。撮影監督の奥井さん、ポスプロ班の古城さん、それに制作のカッティング担当サンキチで、各カットをどの様な素材でカッティングに回すかを相談しあう。最後のカッティングなので素材作りも相当苦しく、渋いMTGとなったが、そのMTGの議事進行を任されたサンキチのたどたどしいながらも熱の伝わる進行振りに、「よく一作品でここまで成長したな」と思う制作一同であった。
4月8日(火)
最近、制作の慎太郎から笑みが消えた。慎太郎が担当している動画が追い込みを迎え、動画UP予定日までにUP出来るかギリギリの状態。動画マンの人数も増やし、毎日状況の整理とカット入れの段取りに奔走している。制作伊藤が「慎太郎、楽しい?」と聞くと、「いや、逃げ出したいです!」と元気良く答える慎太郎。この追い込みのプレッシャーは制作に常に付きまとうもの。最後までプレッシャーを受けきって、乗り越えてもらいたい。
「ジブリの制作部を背負って立つ、慎太郎とサンキチの凛々しい後姿!」
4月9日(水)
ポニョの制作が終盤に差し掛かるにつれ、そろそろ宣伝周りもあわただしくなってきた。今日は、午前中は○談社の一行がやってきて鈴木さんに出版物の提案を行なっていた。一気に13もの提案が行なわれ、その意欲と熱意に圧倒される思いだった。午後は、○川書店の人がやってきて、ガイドブックの内容の打ち合わせ。こちらも、これまでとは一味違った出版物を作ろうと、さまざまな提案を持ってこられた。このほかにも○学館さんとか、○間書店さんなど、公開に向けてたくさんの出版物の打ち合わせが始まっている。ただ、完成はまだまだ先だし、情報もあまり出すことが出来ないので、打ち合わせには大変苦労しているのだが。出版社のみなさん、大変ご迷惑をお掛けして、申し訳ございません。
4月10日(木)
小金井周辺の道路がいつになく渋滞していると思ったら、朝からJR中央線が止まっている。かなりの社員が中央線を利用しているせいで、定時に出社している人はまばら。業務がストップするだけではなく、打ち合わせにやってくる来客もみな、約束の時間にはたどりつけない様子。分刻みでスケジュールが入っている鈴木さんなどは、打ち合わせがどんどんずれ込んで、大変なことになっていた。丁度、3スタの窓からは止まっている車輌も見え、それを撮影するテレビの中継ヘリがジブリ上空でホバリングしたりして、大騒ぎな一日なのであった。
「窓から見える止まったJR中央線の車輌が痛々しい感じ」
4月11日(金)
今週も金曜定例のラッシュが行なわれる。今日のラッシュで残りのカットが200cutをきった。この毎週のラッシュも、予定通り行けばあと7回程でおわり。いよいよ完成の日も射程に入ってきた。
「崖の上のポニョ」の予告編披露&記者説明会が東宝の試写室で行なわれる。たった85秒の予告編の試写に大変な数の記者さんたちがやってくる。鈴木さんは、わざわざ集まってくれた記者さんたちに恐縮していたせいか、いつになくサービス口調で、進化した宮崎作品について熱く語っていたように思う。帰途につく記者さんたちからもなんとなく好意的な反応が聞けて、ホッとしたスタッフ一同なのである。
今回の予告編は、「ポニョ」紹介編といった内容で、大橋のぞみちゃんバージョンの主題歌のプロモーションビデオのような作品になっている。つまり、「みんなのうた」ッぽく歌詞にのせてアニメーションが展開されます。是非とも、劇場でご覧下さい(予告編の第一弾の劇場公開は4月19日です)
「大勢の記者のみなさんの前でしゃべる鈴木プロデューサー」
4月12日(土)
原画のUPがいよいよ近づいてきた。残りが35cutとなり来週中には大半の原画マンの作業が終了する。毎日コンスタント上がってくる原画の数に、制作部にやってきた監督は「なんか、絶対に終わらせるという感じでカットが上がってくるな~」と呟いていた。
4月14日(月)
本日、動画UPのカット数が1000カットに到達しました!残り、139カット!
ついに、ポニョ公開日も決まり、緊迫感に包まれた社内?!
溜まり始めた動画出し待ち棚も、消化の方は順調のようで、あっという間に動画さんの元へと出て行きます。
しかし、まだまだ1カット300枚前後のカットがいくつか残っており、ホットしている場合ではありません。。。。残りの作業日数も少なくなり、やはりハラハラする状況は最後まで付き合っていかなければならないものなのだ!と、気を引き締める制作部でありました。
本日は、GWにNHKで放送される歌番組の収録でスタジオまで出かける。と、そこにあったものは、な、なんと、実物大の「サツキとメイの家」!
確かこの建物は、愛知のモリコロパークにあるはずなのだが、なぜ今、渋谷に?
と思わせたぐらい立派なセットなのでした。(テレビには映らない?)お父さんの書斎もきちんと再現されていて、まったく唖然とするばかり。たった数分間のために、これだけのセットを作るNHKさんには感激です。傍らでピアノを弾く久石さんも、とっても気持ちよさそうでした。このセットの出来栄えについては、是非、皆さんの目でも確かめて欲しいです。5月5日のOAをお楽しみに。
「完璧に再現されたサツキとメイの家」
4月15日(火)
来週の半ばからは最終カッティングが行われます。
しかし、それまでに間に合わないカットは、線撮りをしなければなりません。
ほぼ毎日、取り付かれたように線撮りするサンキチ。
夜になると、何故か同じ時間にやってきて隣に座ってくるシャチなんて、全く見向きもせずに、黙々と作業をしています。
この日は、1カットに900枚近くの動画が必要なカットが作監から上がってきたため、即座に線撮りを行なっていました。
もう、本当に猫の手も借りたい状況です。。。
「かまってもらえないシャチ、ちょっとふてくされています。」
4月16日(水)
今日は、産休でお休みしていた西原さんが復帰し、いつもの明るい笑顔で出勤してきてくれました!カッティングが近いということもあり、制作はバタバタしておりますが、きっと、西原さんのおかげで、部としての空気は明るいまま最後までゴールできることでしょう♪♪
「にしやんサン、お待ちしておりましたニャン!」
月曜日に続いて、同じ歌番組の収録が行なわれている。今日は藤岡藤巻と大橋のぞみが出演するということで、ヤマハチームとジブリ宣伝チームが立ち会っている。今日のセットは、「ポニョ」の世界をイメージしたもので、クラゲ漂う海をイメージしたもの。とっても、トロピカルです。藤岡藤巻もこんな立派なセットで歌うのは初めてらしく、とても緊張気味でした。おまけに藤巻さんは普段なら手に持っているはずのマイクもなく、手ぶらでポニョの歌を歌うことになり、なんとなく手持ち無沙汰。屈伸運動のような振り付けだけで、周囲のスタッフの笑いを誘っていました。そんな中でのぞみちゃんだけが、堂々と歌を披露していて、大物振りを発揮していました。くどいようですが、この日の模様は、5月5日のOAをお楽しみに。
「このセットからポニョの世界を想像してみてください」
4月17日(木)
動画の進行状況が分かるように、動画アップしたカットの番号に色を塗っていく塗り絵方式の表を、皆が目に付きやすい位置に貼り出しているのですが・・・
これがどうやら、思いのほかスタッフは良く見ているようで・・・
とくに原画スタッフが自分の受け持ちの番号を探しては、「自分の担当部分は、ここかぁ。」と一喜一憂している姿を発見☆(驚)
「ここが塗れるように、頑張って上げるよ!」と言われたりすると、本当に嬉しく、
作成した甲斐があったというものです。
全部色が塗れると、完成イメージではポップで明るい「ポニョの世界」が出来上がるはずなのですが・・もう、好き放題に常識とか無視して色を塗っているせいか、このままいくと、かなり突拍子もないカラフルな塗り絵が仕上がりそうな予感です(笑)
「これは塗り絵表のほんの一部分ですが・・・
おかしなことに、まだまだ動画出しカットは残っているにも関わらず、【完成】の文字だけ完成してしまいました(苦笑)もちろん、いろんなスタッフにツッコミいただきました。」
4月18日(金)
どんどん、ポニョに参加していた原画さんが終わっていきます。
一番多い時で26人いた原画さんが、今では8人までに減りました。最初はひとつ、またひとつと席が空き、寂しいなぁ。と感じていましたが、こう、何人ものスタッフに「お疲れ様でした!」と言えるようになると、今度は、だんだん制作休暇に入れていいなぁ~!と羨ましくなりはじめた制作部(苦笑)
でも、あと少しの辛抱です!最後まで気を抜かずに、イメージしたとおり、笑顔でポニョの公開が出来るようにと願いつつ、またいつものように自分の仕事をするのでした。
本日、GWに名古屋で始まる「男鹿和雄展」の巡回展の取材で、中京テレビのスタッフが来社、鈴木さんの取材を行ないました。あとに久石さんとの打ち合わせが控えていた鈴木さんは、どんどんせかしてインタビュー自体は15分で終了。時間が余ったので中日ドラゴンズの好調の秘密について雑談を始めたのだが、インタビュアーがどうも実家のご近所さんだとわかって、地元談義に熱が入り始めた次第。結局45分くらい名古屋とドラゴンズ話に興じる鈴木さん。それなら、もっとゆっくりインタビューを続ければ良かったのにと思ったのは、広報スタッフだけではなかったと思う。
「真剣なインタビュー。しかしこのあと地元談義へ」
(このパートは、初登場!「にしやんのポスプロ日誌」です)
本日 久石さんが音楽チェックのため来社しました。
イメージアルバムの曲 (ポニョのテーマ、フジモトのテーマ、いもうとたち、などなど)も含めた、全22曲。
それらを シーンにあてていく作業です。
今回は、R-1からR-4の途中まで。
宮崎さんと 鈴木さん監修のもと 作業は続けられました。
スタッフにとっても、最初の音楽チェックで、今回が初のお披露目の日である今日、やはりみな緊張するそうです。
だんだんと、具体化していく『崖の上のポニョ』。
音楽をのせることで、さらに世界観が広くなっていきます。
お披露目された 久石さんの 素敵な楽曲たちに宮崎さんは、しきりにうなずいていたのでした。(好印象!!)
「この日、宮崎さんから久石さんへコンサートのポスター用の絵が送られました」
4月19日(土)
とある作画スタッフが、2.5センチの鉛筆を鉛筆削りに詰まらせてしまったため、制作の仲澤さんが、またも取り出す作業を行っていました(苦笑)
これでかれこれ何回目でしょうか?かなりの回数、仲澤さんは鉛筆削りの修理を担当してきました。そろそろ鉛筆削りの専門家にでもなれそうなくらいです(笑)
本人曰く、機械を分解したり組み立てたりすることは好きとのことでしたので、楽しんでいるようです??(笑)
それにしても、作画スタッフの皆さんは、本当に鉛筆を最後まで大事に使うためか、何度も詰まらせてしまいます。最後まで使い切ろうとするその心は素晴らしいので、何も言えず・・・仕方ないなぁって言って修理しちゃう仲澤さんなのでした◎
4月21日(月)
「ポニョ」の進行状況
原画UP・・・1125カット
作監UP・・・1086カット
動画UP・・・1032カット
背景UP・・・1122カット
仕上UP・・・ 998カット
撮影UP・・・ 978カット
原画UPが残14カットを向かえ、今週中には数カットを除き全てUPします。続いて背景もUPは目前、原画と同様に残りわずかのカット数ですが残り少しが果てしなく長く感じます。なんとか今月中に原画・背景UPを達成し、作監・動画・仕上と続いていきたいと感じる制作部なのであります。
「赤線が原画、緑が美術!!1139カット(黒の横線!)まで後わずか・・・」
4月22日(火)
木曜日から始まる最終カッティングまで今日を入れて2日しかない!まだまだ揃っていない素材も多く、ラフ原、作監撮、動撮と必要な素材の準備に追われる制作部。あと2日で30カット以上の素材をスキャンし、素材を作らなければいけないと考えるだけで頭の痛くなる制作部一同なのであります。
4月23日(水)
最終カッティングを前日に控え、素材作りも今夜が勝負になりました。
明日、24日の午前9時までにまだ用意できていない素材を準備する為、カッティング担当のサンキチを筆頭に伊藤、仲澤は早朝まで線撮り作業に明け暮れる・・・。
作業開始はスタッフが帰宅してからになるため、午後10時位からひたすらスキャン、線撮り作業が続く!!
作監補佐の稲村さんから嬉しい心使い(!)ケーキの差し入れを頂き、制作部一同頑張るしかないと覚悟を決め、ひたすら作業に没頭するのでした!
「今日素材を作らなければならないラフ原、原画、作監のカットの一部!」
「パソコンと戦う慎太郎!(右下にいます)気付けばもう4時過ぎ、日が昇りそう・・・」
4月24日(木)
無事に素材が揃いR-5・6のカッティングが行われる。なんとか一通りの素材が揃い、ようやくカッティング担当のサンキチからも、安堵感を感じられるようになりました。日曜も休み無し、寝ずのぶっとおしの作業本当にお疲れ様でした。
そんな制作のサンキチおよびプラスα2名を気遣って下さって、美術部の吉田さんと作画部の皆様方が元気が出るようにと、「冷し汁」を振舞ってくれました。これが絶品!線撮り作業の疲れを忘れさせる美味しさでした!!美術部の吉田さんと作画部の作って下さった皆様方、本当にありがとうございました。
4月25日(金)
今日で原画が1135カットUP!いよいよ残りは4カットになりました。社内スタッフもほとんどが制作休暇に入り、残りの原画スタッフも来週中には手持ちを終えて制作休暇に入ります。
ようやくここまできて、原画担当の伊藤さんも一安心です(まだ終わっていないですが)。しかしここから作監upを目指し、作画監督の近藤さんの本当の戦いが始まります。現在は、物語のキーとなるキャラクターの修正に追われている近藤さん!そのキャラクターの圧倒的な存在感の為なのか、近藤さんも過去に無い程の苦戦と時間を強いられているようです。
そのキャラクターの修正が必要なカットが、残り10カット!今後動画の手空きを作らないためにも、どのカットを次の作監作業に回すかが大事になってきます。伊藤さんの熟練された采配力で、なんとか作監上がりをスムーズに出せるようにと、祈り続けている動画担当の仲澤なのでありました。
4月26日(土)
本日お昼過ぎ制作部の所へやってきて「編集終わりました!」と嬉しい監督の一言!無事にRoll-5、Roll-6のカッティングが終了しました。これで1139カット全ての編集が終了しました!!
明日からは、怒涛のアフレコ週間に突入です。
アフレコ用に台詞カットのリストを作り優先順位を決めて進行をしていましたが、残念な事に全ての台詞の有るカットを動画upまで持っていく事は出来ませんでした。それでも相当な数の動画撮でアフレコを迎えられそうです。スケジュールがキツキツの中、アフレコ合わせで動画作業を間に合わせてくれた動画マンの方々には、本当に感謝の一言!今度は動画UP日を目指してよろしくお願い致します。
4月27日(日)
というわけで、いよいよアフレコが本格的に始まりました。本日は、ポニョ以外の子役のアフレコです。宮崎監督も心なしか嬉しそう。終了後には、小学2年生の取材も行なわれ、社内をサービスして案内している宮崎監督の姿も見られたようです。
アフレコはこれから、GWの休みも関係なく、毎日続きます。
「アフレコの様子。まだまだ名前はお伝えできませんが」
4月28日(月)
本日、すべての原画がアップ!約1年半をかけて29人の原画さん達が作業し、アップを迎える事ができた。細かい総括より一言。「原画の皆さん本当にお疲れ様でした!」by制作部一同
さて、アフレコ作業はまだまだはじまったばかり。今日はポニョ役の子役がやってくる。その声を聞いた途端、「あっ!かわいい」。ポニョにはこの子しか考えられないくらいハマっていたし、魅力ある声だった。みなさん、是非とも期待していて下さい。
「毎回のことながら、アフレコの時期は緑が鮮やかなんです。でも今年は薔薇は遅れてますね」
4月29日(火)
今日もアフレコが続いている。今日は、物語のキーとなる(?)おばあちゃんたちの声の収録。役者さんたちは見事におばあちゃんを演じていたのだが、演じる役者さんたちは本当に若々しくて、映画に出てくるようなおばあちゃんって一体何歳なんだろうという話になる。高畑監督を見てもわかるように70歳過ぎは本当に若いし、絶対80歳過ぎだよという意見が主流だったのだが、今の80歳過ぎはとってもしゃんとしているので、ひょっとしたら90歳ぐらいなのかもしれない...とひそかに思っている関係者たちもいたに違いない。
「屋上からは、こんなにまん丸の夕陽も見えました」
4月30日(水)
原画アップに続いて、美術もアップ!とはいえ、美監の吉田さんはエンドクレジット用の背景作業が残っている。吉田さんは「一先ずお疲れ様でした!片方の肩の荷は降りました。」と制作部に報告に来てくれた。エンドクレジット用の背景は超大作の為、まだ「アップ」という気にはさせてくれないが、あと少し頑張ってもらいたい。
今日は、元スポーツ選手で今は役者やキャスターを務める○○さんがアフレコにやってくる。とても身体が大きく、声も力強くて朴訥としていて良い感じで、これには監督も想定外だった様子。結果として、当初は、ちょっと頼りないキャラクターだった役が、彼の声によって、力強い武士のような役にかわってしまったのである。これも、アフレコの醍醐味といって良いだろう。今は誰のことを言っているかは明かせませんが、劇場でご覧になる際、このエピソードをチラッと頭の隅に残しておいて見ていただけると幸いです。
「アフレコはこんな感じでやってます。ちょっと休憩の様子」
ところで、名古屋では、明日から公開となる「男鹿和雄展」の準備が進められている。広報部のニシムラからのフォトレポートをお送りします。
「男鹿和雄展巡回 名古屋展示を明日に控える男鹿さん。読売新聞インタビュー中です。」
「「ウミガメと少年」(徳間書店刊)100冊に男鹿さんがサインしてくれました。100冊の本にもくもくとサインをする男鹿さん。名古屋展で先着100名が買えます!」
「で、その中に一冊だけひらがなサインがありまーす。」
「明日からの男鹿展打ち合わせをする、日テレ中村トモスミさん。」
「マツザカヤ美術館の前。なんだか豪華なつくりですね。」
というわけで、いよいよ明日オープンなのです。