2005年12月

12月1日(木)
映画の日ということで、都内で行なわれた「ゴールデングロス賞」の表彰式に出かける。鈴木プロデューサーは宮崎監督の代理で「マネーメイキング監督賞」を受賞。式では、某テレビ局のXXさんと隣りあわせで、今度、ジブリに遊びに来ませんかと招待したらしい。現在の邦画界を率いるビッグなふたりの出会いの瞬間だった。


12月2日(金)
次回長編作品の初ラッシュが行われる。いよいよ始まったんだという感慨と、完成までの遠い道のりを思い、身の引き締まる思い。


12月3日(土)
夕方、次回長編作品監督手作りの豚汁がスタッフにふるまわれる。豚汁とおにぎり一個とお新香だけなのに、この上なくうまい夕食だった。出版部のチカ様は、「うまい」といいながら気がつくと4杯はお代わりしていた・・・と思う。


12月5日(月)
夜、矢野顕子さんのコンサートが渋谷であり、ジブリスタッフも招待される。会場には、糸井重里さんや谷川俊太郎さんなど、ジブリもお世話になっている面々の姿も見られ、挨拶に忙しい。矢野さんの大大大ファンの白木さん(鈴木Pのアシスタントなのだ!)は、オリジナルグッズを買うために大混雑の会場内を奔走していた。
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『矢野さんにジブリから贈ったお花です!』

12月6日(火)
美術館作品最後の一本「水グモもんもん」のダビング作業が、宮崎監督や鈴木P立会いのもとテレセンで行なわれる。いよいよ完成まであとわずかです。


12月7日(水)
最近、NHKの荒川さんという、若いディレクターが鈴木さんのもとに通っている。来年放送の特集番組の取材の打ち合わせのためだ。気がつくと月曜日から3日連続で、鈴木さんに食い下がっている。すごい根性だと思う。また、チーム鈴木に、新しいキャラクターの登場だ。

・夜、管理の部屋をのぞいたら、ウシコがものすごいことになっていた。いくら外は木枯らしが吹き社内は床暖房で快適だからといって、こんなに伸びることはないんじゃないの?
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『ウシコの野生はどこにいってしまったんだろう』


12月8日(木)
制作の渡辺氏と広報の西岡氏で、夜中になにやら打ち合わせ。どうも、今年の忘年会の話らしい。鈴木さんに、「今年もよろしく」と頼まれたとか。今年こそは、幹事から逃れようと画策していたのに、あえなく撃沈の二人だった。


12月9日(金)
1スタ3階に入口に「新作準備室」と紙が貼られた部屋が出来る。さっそく打ち合わせが行なわれていて、ドキドキしてこっそりのぞいたら、ヤマハの人たちと鈴木さんが打ち合わせをしていた。とりあえず、来年公開の新作の音楽打ち合わせらしかった。人騒がせな掲示である。でもひょっとしたら?


12月10日(土)
作画の横田君の奥さん、旧姓笹木さんが2ヶ月前に産まれた赤ちゃんをつれて久々に来社。目に入れても痛くない位、小さくてかわいい赤ちゃんでした。


12月12日(月)
「水グモもんもん」零号試写がイマジカ第一試写室にて行われ、無事終了。試写の前の前説で制作の渡邊さんが、“ようやく零号の運びとなりました云々”と挨拶したことを受けて、試写後の食事のときに、宮崎監督から、“ようやく”は余計なんだよ、とたしなめられたが、その後、監督はしみじみ、ほんとに時間がかかったなぁと云っていた。


(このあとは、制作日誌に続きます。)