ジブリ日誌番外編:クリハラセツコの「男鹿和雄展」長崎会場のレポートです。
クリハラセツコの「男鹿和雄展」長崎会場のレポートです。
全国を現在巡回中の「男鹿和雄展」。4月4日(土)より九州長崎に上陸しました。会場は長崎水辺の森公園に隣接する長崎県立美術館。水辺に立つ美しい美術館に男鹿さんの作品はぴったり。
今回も展示にあたり担当スタッフは10日前より現地入。入念の作品チェック、物販設営、会場作り、そして男鹿さんの作品の魅力を最大限に活かすべく日夜精魂こめて展示に勤しみました。
オープン前日にはスタッフの体力の消耗もかなりでしたが、最後の最後まで照明のチェックを入念にするなどプロの仕事は怠りません。
オープン2日前に入られた男鹿さんはスタッフを労い、翌日から終日笑顔でいくつも取材対応。その一つ、美術館屋上庭園で長崎放送の取材を受ける男鹿さんの背後は長崎港を一望。頭上には鳶が数羽輪を描きとても穏やかな環境の中、男鹿さんらしい取材となりました。
取材があまり得意でない男鹿さん。NHKからの生出演依頼があった際、それだけは....とお断りしジブリ広報スタッフに委ねた分、他の取材は”借りが出来てしまったね。申し訳ないですね。あとは頑張りますよ(笑)”と一生懸命対応してくださいました。
こんなところが男鹿さんの優しさでもあります。
オープン当日は生憎の雨でしたが関係者そして多くのお子様連れの家族、老若男女の来場者でにぎわいました。
ここでも「トトロ」は大人気。会場に入るやいなや「となりのトトロ~♪ トトロ~♪」と楽しげに歌いだす小さな女の子の姿もありました。
ここ長崎展では男鹿さんが支えてきた数多くのアニメーションの名シーンはもとより、長崎をテーマにした「第二楽章 長崎から」より13点展示されています。
そもそも吉永小百合さんが原爆詩の朗読CDを制作するにあたり、男鹿さんは挿絵の依頼をうけ吉永さんの熱い依頼とその想いに共感されたところから始まりました。
男鹿さんは何度も何度も自分の足で長崎の街を歩かれ、丹念に取材を重ねそこで出会った人々、風景に畏敬をもちながらその先に繋がる平和への祈りをこめて作品を描かれました。
そんな作品をじっと見つめるお父さんと小さな男の子の姿が印象的でした。彼らの目には男鹿さんの作品はどんな風に映ったのでしょう。
長崎展は6月14日まで開催しています。ぜひお近くへお越しの際は足を運んでくださいね。