「野中くん発 ジブリだより」2020年12月号

 宮崎吾朗監督の最新作「アーヤと魔女」の放送日が発表されました。NHK総合で12月30日(水)の19時30分からの放送です。併せて声の出演者も発表があり、魔女のベラ・ヤーガを寺島しのぶさん、魔女と共に暮らす男・マンドレークを豊川悦司さん、黒猫のトーマスを濱田岳さん、そして主人公のアーヤをオーディションで選ばれた平澤宏々路さんがそれぞれ演じます。さらに、劇中歌を演奏するメンバーも発表になりました。「ゲド戦記」や「コクリコ坂から」と同様に、本作も劇中歌が重要な役割を果たしており、歌唱:シェリナ・ムナフ、ギター:亀本寛貴(GLIM SPANKY)、ベース:髙野清宗(Mrs. GREEN APPLE)、ドラム:シシド・カフカ、キーボード:武部聡志の各氏で構成されるスペシャルユニットが演奏します。

 舞台は1990年代のイギリス。アーヤは10歳の少女で、赤ん坊の頃から孤児院で育ちます。誰もが自分の思い通りにしてくれる孤児院の生活は快適でしたが、ある日奇妙な男女2人組が現れ、アーヤは引き取られることになります。2人は怖そうな魔女ベラ・ヤーガと、長身でいつも不機嫌そうなマンドレーク。アーヤはベラ・ヤーガに助手としてこき使われ、生まれて初めて〝思い通りにならない〞壁にぶつかります。反撃を開始するアーヤ。実はアーヤは魔女の娘で、周囲の人を操って、自分の思い通りにさせてしまう特技を持っていたのです。さて......。本作はスタジオジブリ初の全編3DCG長編作品となります。

「アーヤと魔女」の原作は「ハウルの動く城」と同じくダイアナ・ウィン・ジョーンズさんで、原作本は徳間書店から刊行中です(田中薫子 訳・佐竹美保 絵)。放送に合わせて、12月下旬には『ジ・アート』、『アニメ絵本』、1月には『ロマンアルバム』、『フィルムコミック』、『絵コンテ』がいつも通り同社から発売予定。また、吾朗監督に焦点を当てた書籍『どこから来たのか どこへ行くのか ゴロウは?』も同社から発売されました。上野千鶴子さんによるインタビュー、Kanyadaさんの写真等で構成されたユニークな本です。また、サントラ盤CDは1月6日(水)にヤマハミュージックコミュニケーションズより発売予定。皆様どうぞ宜しく。

 最後になりましたが、12月25日(金)には金曜ロードSHOW!で「風の谷のナウシカ」が放送されます。こちらもどうぞ宜しく。