「野中くん発 ジブリだより」2020年5月号

 この原稿が掲載される『熱風』は、5月8日(金)以降に配布される予定のはずですが、ゴールデンウィーク進行ということでいつもより締め切りが早く、実際に書いているのは4月8日(水)です。緊急事態宣言発令の翌日ということになりますが、果たして1か月後にどういう状況になっているのか、想像するのは困難です。新型コロナウイルスについては状況の変化が激しく、少し前のことも、冷静に思い出してみると今とは感覚が随分と違っていて、何か非現実的なことのように感じられます。たとえば、懸念は大いにあったものの、3月24日(火)まではこの夏オリンピックを開催することに一応なっていたわけで、延期発表から緊急事態宣言発令までわずか2週間。宣言の期間はひとまず5月6日(水)までですが、スタジオジブリもこの状況に鑑み、在宅勤務を4月7日(火)より実施することを、前日の4月6日(月)に決定しました。事務系の部門だけでなく、制作部門もです。自宅で作業が出来るようにするには1日では準備しきれず、7日から即対応とはいかないところもありますが、ともかく出来るだけ速やかに、原則として在宅勤務をするようにしています。宣言に合わせて当面5月6日(水)までの実施予定(4月8日現在)。スタジオでは、中島清文社長が社内向け一斉メールに書いたように、先例のない事態に対し、各人、柔軟な発想でもって粛々と業務を進めつつ、感染から身を守るため最大限注意する、ということで対応しています。
 
 新型コロナウイルスへの対処としては、このページでも以前からお伝えしてきたように、三鷹の森ジブリ美術館が2月25日(火)から休館しておりましたが、最新状況については美術館の公式ホームページをご覧下さい。なお、そんな中ではありますが、4月1日(水)には4名の新人がジブリ美術館に入社しました。

 あと、愛知県美術館で6月25日(木)〜9月6日(日)に開催予定だった「ジブリの大博覧会」ですが、やはり新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、延期されることになりました。申し訳ありません。チケットの払い戻しが 6月30日(火)まで行われていますが、それも含め、新たな会期等、詳しくは展覧会の公式ホームページをご覧下さい。

 また、岡山県立美術館で4月29日(水・祝)から開催予定だった「高畑勲展」も、延期となりました。申し訳ありませんが公式ホームページをご確認下さい。