「野中くん発 ジブリだより」2020年1月号

 皆様、新年明けましておめでとうございます。今年はねずみ年。スタジオジブリの会社としての年賀状は例年通り宮崎駿監督が描き下ろした干支の絵、つまり今年はねずみの絵を使っています。ジブリのホームページにも新年から掲載されていると思いますが、独特の可愛らしさと可笑しみがありますね。下の方にずらっと並んだねずみ達は何となくジブリのスタッフを思わせます。とするとその上で小判の入った大きな袋を運んでいるのは?と一瞬妄想したりしましたが、そんなことを考えなくても、楽しい絵柄です。
 
 さて、スタジオジブリは昨年は宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」と、宮崎吾朗監督のCGの新作長編の2本をひたすら制作しておりました。今年もその2本が中心になりますが、もう1つ、ジブリパークの仕事もいよいよ本格的に展開することでしょう。昨年5月に、愛知県とスタジオジブリ、中日新聞社の3者はジブリパークについての基本合意書を締結。愛知県長久手市の愛・地球博記念公園にジブリパークを整備し、運営することについて連携し協力していくことを発表しました。11月1日にはジブリパークの運営会社として株式会社ジブリパークの創立総会が開かれ、中日新聞社とスタジオジブリの2社が共同でこの会社を設立しました。また、『熱風』のこの号が出る頃はちょうど募集を締め切ったところとなりますが、スタジオジブリとして初めて、ジブリパークの企画開発業務を担当してもらうための社員募集を昨年11月下旬から開始しました。募集発表直後から結構な反響がありどんな人に来てもらえるか、期待しているところです。対外的なものとしてはこうした出来事がありましたが、社内ではその前からずっとジブリパークの作業は進行しており、宮崎吾朗監督は新作映画とパークの仕事を両方やっているので多忙な日々が続いています。今年は人も増えて、現地では整備の具体的な作業も始まるはず。ジブリの2020年は、映画2本とこのジブリパークの3つが、大きな柱となるでしょう。
 
 一方、三鷹の森ジブリ美術館は、今年もいつも通り1月3日から開館し、お客様をお迎えしています。先月もお伝えした新企画展示『手描き、ひらめき、おもいつき』展〜ジブリの森のスケッチブックから〜はお陰様でとても好評で、有難いことです。
 
 スタジオジブリと三鷹の森ジブリ美術館を、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。