「野中くん発 ジブリだより」2019年1月号
2019.01.10 新年あけましておめでとうございます。2019年の始まりです。今年もスタジオジブリの年賀状は宮崎駿監督が、三鷹の森ジブリ美術館の年賀状は宮崎吾朗監督が、例年通り干支をモチーフにそれぞれ描いていて、各ホームページに掲載されています。見ると笑みが浮かぶような絵柄ですので、どうぞご覧下さい。
スタジオでは今年も昨年に引き続き、2本の新作に取り組んでいます。宮崎駿監督のオリジナル長編「君たちはどう生きるか」と、宮崎吾朗監督の長編CG作品ですが、どちらもひたすら制作中ですので、今しばらくお待ち下さい。一方ジブリ美術館では、昨年11月から始まった企画展示「映画を塗る仕事」展を好評開催中。アニメーションの制作工程における仕上の仕事にスポットを当てたこの展示ですが、色による演出を高畑勲監督・宮崎駿両監督はどのように行ってきたか、その演出意図を実現するべく、仕上スタッフはどう工夫と努力を重ねてきたのかが、セル画の現物を使って丁寧に説明されていてとても見応えがあります。どうかご覧下さい(ジブリ美術館は予約制です)。
今行われているジブリ関連の催しとしては、昨年12月から富山市ガラス美術館で始まった「ジブリの大博覧会」があります。各地を好評の内に巡回してきたこの展覧会ですが、富山展では、地元のガラス工芸家らの協力により新たに作られた「ジブリの幻燈楼」という大型の展示品が富山限定で飾られていて、これがとても素晴らしい出来ですので、富山はもちろんのこと、近隣の県の方も行ける方はぜひどうぞ。2月24日(日)までの開催です。あと、最近の出来事としては、文春 ジブリ文庫の最新刊『シネマ・コミック ハウルの動 く城』が1月4日(金)に発売されました。『シネマ・コミック』シリーズは昨年12月に新刊「もののけ姫」発売に合わせて10タイトルが一斉に電子書籍化されましたが、今回も紙の本と電子書籍の両方が出ています。ジブリ作品自体の本の電子書籍は『シネマ・コミック』が初で、値段も1冊950円(税込)と随分お得。今後も新刊が出るのでご注目下さい。
最後にもう一つ。先月発表された今年後半の催しに、米アカデミー・ミュージアム(Academy Museum of Motion Pictures)の「宮崎駿展(仮題)」があります。 同館のこけら落としとして開催される、アメリカ初の宮崎監督の大規模展覧会。期待が高まります。
というわけで、本年も宜しくお願い申し上げます。