「野中くん発 ジブリだより」2018年7月号

 夏が近づき、今年もジブリ関連の展覧会が各地で開催されますのでまとめてご紹介します。
 
 まず、すでに開催中の展覧会から。宮崎県立美術館では「スタジオジブリ・レイアウト展」を開催中。2008年から10年間に亘り、海外を含む各地を巡回してきたレイアウト展ですが、とうとうこの宮崎が日本では最後の開催となりました。奇しくも宮崎県でのジブリもの展覧会は今回が初。9月17日(月・祝)までですのでこの機会にぜひどうぞ。

「スタジオジブリ 鈴木敏夫 言葉の魔法展」は名古屋の松坂屋美術館で7月16日(月・祝)まで開催中。鈴木敏夫プロデューサーの書や手書きの原稿、企画資料など様々な言葉と膨大な展示品を通して、ジブリ作品誕生の背景を知ることが出来ます。同展はすぐに金沢に移動し、7月27日(金)から8月25日(土)まで、金沢21世紀美術館で開催されます。
 
 浜松市美術館では「近藤喜文展」を開催中。高畑作品、宮崎作品を支えた日本屈指のアニメーターであり、「耳をすませば」を監督した近藤さんが亡くなって今年でちょうど20年。近藤さんの素晴らしい絵の数々を展示するこの展覧会は9月9日(日)までです。
 
 また、「近藤勝也展」が新潟県立万代島美術館では開催されています。抜群の画力でやはりジブリ作品を支えてきた勝也くんは、キャラクターデザインでも大きな働きをしてきました。多数の原画でその絵の魅力を見せる同展は9月24日(月・祝)までの開催です。
 
 そして海の向こうの上海では、中国本土で初のジブリもの展覧会「World of GHIBLI in China」が開催中。場所は上海環球金融中心。高層ビルの上下2つのフロアーを使用して、「ジブリのアートの世界」展を4階で、「天空の城│ジブリの飛行夢想」展を94階でそれぞれ展示。巡回展ではなく、広大な中国のスケールに合わせた新たな内容です。中国に行かれる方はご覧になってみてはいかがでしょう。10月7日(日)まで。
 
 さらに、今後開催されるものとして、広島県立美術館で7月21日(土)から始まる「ジブリの大博覧会」があります。各地で大好評の同展ですが、中国四国地方は初。9月24日(月・祝)までの開催です。
 
 最後になりましたが、書籍『トトロの生まれたところ』(宮崎駿 監修、スタジオジブリ 編、岩波書店刊)が好評で重版が続いています。宮崎朱美さんの草花のイラストが特に魅力的です。こちらもどうぞ宜しく。