「野中くん発 ジブリだより」6月号

 5月19日(金)、スタジオジブリは宮崎駿監督の新作長編アニメーション映画制作に向けての、新人スタッフ募集を発表しました。

 昨年11月にNHK総合で放送された(今年1月にBS1で長尺版も放送)NHKスペシャル「終わらない人 宮﨑駿」は、三鷹の森ジブリ美術館の新作オリジナル短編アニメーション「毛虫のボロ」の制作過程を主に追った番組でしたが、その中で、宮崎駿監督の長編新企画の件が紹介されました。その後、「ボロ」制作をほぼ終えた宮崎監督がその新作長編の絵コンテ執筆を手掛けていることも世間には伝わっていたと思いますが、このたび、ジブリは新人スタッフ募集を発表し、宮崎監督が新作長編アニメーション映画制作に踏み切ることを公式に明らかにしました。

 募集職種は動画と背景美術で、いずれも若干名の新人を期間3年の契約社員として採用予定。現在応募受付中です。今月号の『熱風』にもこの募集の告知ページがあり、どのような経緯があって、どういう意図で今回の募集に至ったかの説明がありますのでぜひそれをご覧下さい。募集要項等ももちろん記載されています。応募に必要な提出物のうち、履歴書はジブリのホームページから専用フォームをダウンロードして頂くことになるので、その気のある方は最初からホームページをご覧頂くのが早道かもしれません。今回ジブリが発表した内容、応募に必要なすべての情報がホームページには掲載されています。応募書類の提出締切は7月20日(木)必着。合格者の入社は10月1日付の予定で、まずは6ヶ月間の研修があり、その後は新作長編の制作に加わってもらいます。「若い力を貸して下さい」。どうか宜しくお願い申し上げます。

 さて、現在、長崎歴史文化博物館では「ジブリの大博覧会」が、山口県立美術館では「スタジオジブリ・レイアウト展」がそれぞれ好評開催中ですが、長崎は6月25日(日)まで、山口は6月18日(日)までと会期の終わりが近づいてきました。一方、福島さくら遊学舎では「近藤喜文展」が始まりました。いずれも見応え十分ですので、それぞれのエリアにお住まいの方はこの機会にぜひご覧ください。さらに、高畑勲監督が手掛け、安曇野ちひろ美術館で大変好評だった「高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ」も現在、東京のちひろ美術館で開催中です。こちらもぜひどうぞ。