「野中くん発 ジブリだより」4月号

 4月になりました。ジブリの社内行事として春にはいつもお花見弁当の配付というものがありますが、今年は4月3日(月)の実施でした。この日は昼休みがいつもより長く2時間あり、お弁当がスタッフ全員に支給され、行ける人は小金井公園など各自好みの場所でお花見をしてきたはずですが、関東地方の開花予想は平年並みとのことだったので、果たして桜の花は十分残っていたでしょうか。今年この日に設定したのは、4月1日付で入社した新人たちの出勤初日だったのでお昼を用意することになり、それなら恒例のお花見弁当も同じ日にしよう、となったからです。この春、11人の新人が三鷹の森ジブリ美術館スタッフに加わりました。昨年8月末に募集を開始したところ、大変多くの応募があり、秋から冬にかけてじっくり選考を行った末に採用が決まった人たちです。他の仕事を経験してきた人が大半ですが総じて若く、フレッシュな働きを期待したいですね。新人といえばスタジオ
でもわが制作業務部の1名を含め3名ほどメンバーが増えました。春らしく、新たな気持ちで仕事に取り組んでいきたいものです。

 さて、4月はまた各地でジブリ関連の展覧会が開催されます。まず4月15日(土)には長崎歴史文化博物館で「ジブリの大博覧会」がスタート。愛知、新潟、東京と好評を博してきたこの展覧会ですが九州は初。会期は6月
25日(日)までです。また、4月20日(木)からは山口県立美術館で「スタジオジブリ・レイアウト展」が始まります。同展はもうすぐ10年目を迎えようとしており、人気の高さがうかがえます。その間、内容は向上し続けており、以前観た人も新たな発見があるはずです。6月18日(日)まで。そして現在、長野県の安曇野ちひろ美術館では開館20周年記念の一環として、高畑勲監督が手掛けた展覧会「高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ」が開催中です。こちらの会期は5月9日(火)まで。詳しくは同館のホームページをご覧下さい。http://www.chihiro.jp/azumino/

 最後になりましたが、鈴木敏夫プロデューサーの本『ジブリの文学』が岩波書店から先月末に発売されました。『ジブリの哲学』の続編で、今回は書名にあるように文芸や教養に関する文章が主です。朝井リョウ・池澤夏樹・中村文則・又吉直樹といった方たちとの対談も収録。興味のある方はご覧になってみて下さい。