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監督多忙につき、ただいま番外編!
2006年4月 4日
第六十五回 美女の豹変
こうやって監督日誌を代理で書くのは、ついつい仕事の後回しにしてしまい、いつも日付が変わってからです。だから、ちょっとへばっています。思考能力も落ちています。そんな言い訳をしておいて、今日もプリングルズの話題から。
吾朗監督は、まるで日課のように、毎日始業前に3階に立ち寄ります。今日は、朝、私の顔を見るなりこう言い放ちました。
「おれは半分しか食べていない! 半分はSさんだ」
頭が疲れたときに少しずつつまもうと大切にしていたプリングルズを、空腹にまかせて、あっという間に半分も平らげておきながら、本人は濡れ衣を晴らせと言うのです。何をか言わんや、です。
それはともかく、聞き捨てならないのは、「半分はSさん」という点です。現在、鈴木プロデューサーのアシスタントを務めるSさんは、ジブリに入る前に務めていた東宝では西の横綱と謳われたほどの美女です。Sさんはきわめて優秀なアシスタントで、月100件にも及ぶ鈴木プロデューサーのスケジュールを一手に管理し、せっかち極まりない鈴木プロデューサーの要求にもほぼ完璧に応え、呼ばれれば、10メートルを3歩で飛んでいきます。しかし、鈴木さんの影響でしょうか、最近とみに声が大きくなり、その電話の声の大きさは、同じ部屋で電話中の人間が、思わず机の下にもぐって相手の声を聞こうとするほどです。
しかし、そんなSさんですが、これまでは私のプリングルズを無断で食べるようなことはありませんでした。鈴木プロデューサーに続き、吾朗監督の悪い影響が出てきたのではないかと心配です、アクティブなだけに。