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2006年5月 1日

第八十二回 岡田アレン登場!

先週の土曜日から、
登場人物に声をつけるアフレコが始まりました。
前回、主人公アレンと作画監督の稲村さんのことを書きましたが、
そのアレン役の岡田准一さんからのスタートです。

岡田さんのアフレコはとても順調に進んで、
すでに全体の半分を録り終えることができました。
アニメーションのアフレコは初めてとのことでしたが、
台本を読み込まれている上に、とても勘の鋭い方で、
本番前のテストを
そのまま採用させていただくことも多々ありました。
「素晴らしかった」の一言です。

印象に残った台詞をひとつ挙げるとすれば、
それはアレンの第一声、
「お前たちが僕の死か・・・」です。

アレンという少年を象徴するこの台詞の、
諦めの中に、かすかな喜びを感じさせる声には鳥肌が立ちました。
それ以外でも、
アレンという少年の内向的で微妙な影のある雰囲気から、
時に暴走する感情、ふと見せる少年らしさまでを、
とても自然に、まるでアレンの性格を浮かび上がらせるように
演じてくださいました。

すでにプレスコで録り終えていた、
手嶌葵さんのテルーとの掛け合いになるシーンでは、
その場にいた鈴木ププロデューサー以下、
スタッフがみな思わず唸ってしまったほどです。

制作の段階が進むたびに
同じようなことを書いている気がしますが、
声が吹き込まれることによって、
そのキャラクターはさらに豊かな人格を得ていくようです。
そして、このシーンはこういう意味があったのかと、
私自身が意識していなかったことまで、気がつかせてくれます。

この後、5月末まで続くアフレコが
とても楽しみになってきました。