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2006年2月 9日

第三十四回 パンはケチるな

アニメーション映画監督だからといって、
毎日が波瀾万丈というわけではありません。
だから、ネタがそこら中に転がっているわけではありません。

昨日は、ただ、ただレイアウトを描く一日でした。

レイアウトを描いていて特に難しいのは、
アクションシーンなど、
動きのある登場人物を“付けPAN(パン)”するカットです。
付けPANとは、キャラクターなど、画面上を動いているものに合わせて
カメラを移動させる撮影方法のことを言います。

その場合、
「自分がどんなふうにカメラを動かして見せたいか」に加えて、
カメラが追うキャラクターの「動き」を想定しながら
レイアウトを描かなければいけません。
私は本職のアニメーターではないので、これがなかなか難しい。

私が描いたレイアウトは、
作画監督の山下さんにチェックしてもらいます。
だいぶ減ってきてはいますが
2割くらいの確率で「ここは、もう少し気持ちよく動かしましょう!」
と手直しが入ります。

また、ただのPANで、風景をじっくり見せたいときなども、
「これぐらい」と思った1.5倍くらい動かすのが
丁度よいということもわかりました。

いずれにしろ、
パンはあまりケチるな、ということです。