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2006年2月 8日

第三十三回 作画監督・山下さんの口癖

昨日いつものように、
作画監督の山下さんと原画のチェックを行いましたが、
全部で約20カット、大きな直しを必要とするものは、
ひとつもありませんでした。

作業もだいぶ進み、原画マンにも、
今回の映画における芝居の方向性が
だいぶ浸透してきたためではないかと思います。

監督や作画監督によって、
キャラクターにつける芝居の方向性は大きく変わります。

山下さんの演出の特徴は、
演技過剰にならないのに、動きに気持ちよさがあるところ。
食事や会話の日常的なシーンで間が持たないからといって、
いろいろ動かしてしまうとがちゃがちゃした芝居になってしまうし、
一方、アクションシーンで、
あまりリアルな芝居をつけても、こじんまりしてしまう。

日常の抑えたリアルさとアクションの大胆さ、
山下さんは、このバランスをとるのがとてもうまいのです。

山下さんの口癖は、「楽しくやりましょう」。
抑えていても、大胆でも、気持ちのよい動きを表現しましょう、
ということです。

演出の考え方や感覚は、私ととても肌が合うし、
なにより教えられることが多いので、
山下さんは、私にとってとても頼もしい存在です。