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2006年1月27日
第二十七回 ドコモダケに変身
昨日に続き、自転車ネタを続けます。
アニメ業界には、なぜか自転車好きが多くいて、
毎年、東京都稲城市から長野県諏訪郡まで
約160キロのツーリングが開催されているほどです。
私も、それに参加しています。
『ゲド戦記』の作画監督を務める稲村さんも、
自転車にとりつかれているひとり。
かなりの脚の持ち主です。
稲村さんは、イタリア製のブリコというメーカーの
ヘルメットを愛用しているのですが、
とてもかっこいいので、以前、試しにかぶってみたら、
鏡の前には、目つきの悪い「ドコモダケ」が立っていました。
いかんせん、ヘルメットの帽体の深さに対して頭が大きすぎるのです。
その後も、テレビ中継のレースを見て、
これはかっこいいと思ったヘルメットをいろいろ試してみるのですが、
それは大体ヨーロッパのメーカーで、どれもこれも頭が入らないか、
入ったとしても、やはりキノコ星人になってしまいます。
どうやら、ヨーロッパ製のヘルメットは、
小顔で頭の小さい人にしか、かぶりこなせないようです。
しょうがないので、私は、比較的帽体の深い
アメリカ製のベルというメーカーのものをかぶっています。
私は、顔はあまり父親に似ていないと言われるのですが、
頭の大きさだけは、まぎれもなく父親譲りなのは間違いありません。
そういえば約20年前、映画『風の中のナウシカ』を制作中に、
「バイクに乗る!」と、父が突然言い出したことがあります。
さっそく買ったのはいいのですが、
頭が入るヘルメットがぜんぜん見つかりません。
やっとのことでオフタイプのヘルメットに頭をねじ込んだら、
ヘルメットから顔が溢れそうになっていたのをよく覚えています。