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「ゲド戦記」制作日誌
2006年5月 4日
千の風 万の風
久しぶりに、ジブリ・トリビアネタを。
昨日、作画演出の山下さんから聞いた、信じられないけどホントの話。
山下さんは普段、Tシャツの上に、Yシャツを羽織っている事が多いのですが、何故か、おへその前のボタンをひとつだけ、止めているのです。
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コダワリのファッションなのかな……? と聞いてみると、驚くべき答えが返ってきました。
山下さん「ホラ、(アニメーターは)作画用紙をパラパラめくって描くでしょ」
この間、制作日誌でもお伝えしてきましたが、アニメーターは、作画用紙に1枚1枚、キャラクターを描き、動かしています。
山下さん「一日ズーッと描いていると、パラパラの風がお腹にあたって、冷えちゃうんだよ」
えええッッ!!
わかりますか──?
写真で解説しましょう(笑)
山下さんが、描いた画の動きを確認している瞬間です。
この時に巻き起こる風が、何千回、何万回とお腹に当たり、山下さんのお腹を、ジワリジワリと冷やしてゆくのでした。
ちなみに山下さん、ボタンではなくジッパー式のシャツを着ている時は、お腹のところをクリップで止めていたのだそうです。Tシャツの時は、作画用紙を腹巻き代わりに、ズボンとシャツの間に挟んで防風していたとか!
そんな山下さんも、最近、CG部の片塰(アマ)さんを中心に社内で普及している「腹巻き」をゲットし、快適な作画生活を手に入れたのだそうです(笑)
山下さん「誰も気づいてくれないから、寂しかったんだよネ」
身に覚えのあるスタッフの方は、そっと、山下さんのお腹をなでてあげてください(笑)