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「ゲド戦記」制作日誌
2006年3月14日
光と影の均衡
今日は14:00から、明日のカッティングに備えるべく、臨時ラッシュ上映が行われました。
完成映像は、43カット。
これで、「ゲド戦記」の完成映像は、525カットとなりました。
今日のラッシュチェック後のテーマは、予告編にも登場していた、太古の神殿の跡に、円柱が立ち並ぶシーン。
時間は、西日が強く射す夕刻。床に、幾本もの、柱の影が落ちています。
カメラは、主人公アレンと、もうひとりのキャラクターを俯瞰(見下ろしたアングル)でとらえています。
影が床に落ちている為、画面上では、日射しの当たっているところと影の落ちているところのコントラスト(映像の黒い部分から白い部分までの幅)が強く、画面全体がパッキリとして見えています。
一方、次のカットでは、カメラは少しあおり(見上げたアングル)でとらえている為、空が見える範囲が多い。画面の印象は、少し明るく、飛んだように見えています。
このふたつのカットが、ちゃんとつながって見えるかを、メインスタッフは話し合っていたのです。
映画は、完成したひとつひとつのカットが、最終的に一本に繋げられて、一本の作品となります。1カットごとのクオリティだけではなく、繋がりも含めて、頭をめぐらさなければならないのです。
結果は、明日から行われる第1回目のカッティングで、編集された映像を観て判断しよう、という事になりました。
明日は、カッティングについて、レポートしたいと思います。
『神殿のシーンの背景。早くお見せしたい!』