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「ゲド戦記」制作日誌
2006年1月31日
壁に和みアリ
今日の東京・東小金井は、冷たい小雨が、降ったり止んだり。
「青い月曜日」ならぬ、「渋色の火曜日」と呼びたいところ。
なんだか、気分も乗りません。
アニメーションの制作に関わるスタッフは、食事や打ち合わせで外出する時以外、ほとんどの時間をスタジオの中で過ごします。明るい陽が射し込む日は良いのですが、今日のような日は、スタッフの表情もふさぎがちです。
ずっとスタジオにこもって、人工物に囲まれたまま、黙々と作業をするのは辛いモノ。そこで、ちょっとした工夫が、スタジオの中に施されています。
『デジタル機器に囲まれたCG部の壁。凹んで見えますが、一枚の画なのです』
『こちらは背景美術部の階段。鳥の様に見えるのは、プテラノドン!』
全て、ジブリ背景美術スタッフの手による力作。
この窓を眺めれば、雨の日も嵐の夜も、居ながらにしてココロを飛翔させる事が出来る(?)、という訳です。
僕はつねづね、美術スタッフに「自宅用に描いて貰えませんか?」と頼もうと思っているのですが、なかなか言い出せません……。
ちなみにこの工夫、「ニセ窓」と呼ばれていて、ジブリ美術館の地下1階にも施されています。
お越しの際は、ぜひ探してみて下さい。