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「ゲド戦記」制作日誌

2005年12月24日

手作業にこだわれ!

 メリークリスマス!

 今日も、監督以下、スタッフは出社して作業中です。

 お昼には、年明けから追い込みにかけて参加して下さる外注原画スタッフのお二人が来社。「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」で、大いに腕をふるって下さった方々です。

 今日の監督の作業は、映像演出の奥井さんと、既にラッシュが上がっているカットに「もっと広がりと、その先に待ちうける天候を表現したい」という改訂の検討。

 元のレイアウトをコピーし、監督がチョキチョキ切り貼りしながら、カメラワーク(カメラの動き)やフレーム(画面に映る範囲)をシミュレーションしてゆきます。まるで、小学校の時に、色紙を切り貼りして物語を作った時のように。

 最近はデジタル化が進んで、シミュレーションもコンピュータ上で行うことが多いのですが、やっぱり、手作業にかなうものはありません。
 
 ちなみに鈴木プロデューサーも、ポスターや広告のデザインをするときに、手描きと切り貼りこだわります。
 パソコンでは、実際の完成形に近い事まで出来てしまうので、とても便利なのですが、小さな画面で部分ばかりをいじっていると、なんとなく出来た感じになってしまって、全体像が見えにくくなってしまうのです。

 あとは、プロのデザイナーの方にお任せします。
 餅は餅屋。その方が、最終的には必ず良いモノが上がってくるのです。


 「気まぐれに手ェ出して、人の仕事をとっちゃならねェ」


 と、釜ジイも言っています(笑)


 ざっくりと、手描きや切り貼りで全体像を掴む。

 昨日の日誌でも書きましたが、これは、ジブリでとても大切にされている事です。